2018.3.24 大山 残雪期の親指ピーク

先々週の登山で雪山大山は終えたつもりでしたが、週の半ばに雪が降ったと聞き、もう一度だけ行ってきました。

今回は次の雪山シーズンに向けて新しいルートを開拓したいと思い、まだ冬に歩いたことがない親指ピークを選びました。

川床スタートで親指ピークに行くには、大休峠から野田ヶ山というルートがありますが、無雪期ならともかく、ラッセルを強いられる積雪期に歩くことを想定するとこの遠回りのルートは厳しいです。

ならば大休峠をパスして野田ヶ山までショートカットで登るルートはないだろうか??考えていたら、こちらの登山記録を見つけました。10年前の記事ですが、特に問題は無いだろうと思い参考にさせてもらいました。

川床から香取分かれの近くまで登山道を歩き、香取分かれの手前にある緩やかな尾根を歩いて1062のピークへ。さらに尾根を歩いて1176のピークへ行き、そこから野田ヶ山を北側から登る、という歩き方です。

香取分かれから1176ピーク→野田ヶ山までまっすぐ登る方が効率が良さそうですが、まだ歩いたことがない場所ですので、迷いにくい尾根歩きにしました。


情報館から歩いて川床へ。途中でショートカットできる場所がありますが、雪でコースを間違えて違う場所に出てしまった。

新雪もあって雪はまだまだ残っています。川床を少し歩いた先にある急登は日陰なので雪がかなり硬くなっていました。しばらくツボ足で行けるか?と思っていましたが、すぐにアイゼンを装着。

香取分かれの手前にある尾根から1062ピークに向かいます。尾根と言っても「緩やかな登り坂」にしか見えませんでした。

1062のピーク。

木の隙間から北壁と三鈷峰。ここから見る三鈷峰は圧巻でした。野田ヶ山に出るまで大山の展望はあまり望めませんでした。

尾根伝いを歩き今度は1176のピークへ向かう。ブッシュは多いが密度は低いのでまだ気にせず歩けます。

木が少なく比較的フラットな場所が2カ所ほどありました。ビバークに使えそう。

1176ピークに到着。

目の前に見える山頂が平らな山が野田ヶ山。土砂崩れを起こしたような場所(木が無い所)が見えます。あそこを登ることにしました。

1176ピークから少し下ってコルに着いたら左へ。折れた樹木が2本並んでいるのを見つけましたが、目印に使えるかな?

野田ヶ山に向かって登ります。上に行くほど斜度がキツくなります。気温が上がり雪が柔らかくなったので少し苦戦しましたが、無事突破。

野田ヶ山に到着。川床から約2時間10分。このタイムが良いのか悪いのかわかりませんが、何れにしろ初めてなので今後の参考にはなると思います。

ユートピアも三鈷峰もまだまだ遠くに見える。「あそこに辿り着けるのか?」と心配になりました。この時点ではタイムオーバーによる敗退も頭の中にありました。

親指ピークが見えます。野田ヶ山から見ると一目でわかるほど存在感あります。

野田ヶ山から親指ピークへは痩せた尾根の上を歩くのですが…結構荒れてます。とにかくブッシュをかき分けるのが面倒で、しかも足元の雪は踏み抜きが多い。

ここまで汚いとは予想外でかなり体力を消耗してしまいました。1月2月だともう少しマシになるんだろうか?

もう少し。よく見ると振子山から小屋方面に向かう尾根も汚い…。

今回は親指ピークに登りましたが、雪が多くて登れない場合、左に巻くことになると思いますが、そこそこ斜度もあるし面倒なことになりそう。

12:00に無事登頂。

振子山側から親指ピーク。野田ヶ山〜親指ピークは約30分くらいでした。このペースなら大丈夫だと思い三鈷峰へ向かいます(奥に見えるブッシュまみれの尾根を戻れと言われても戻りたくないですが)。

振子山への登り。最後の急登。

この岩は登れないので左に巻きます。これを越えたら危険な所は無いと思います…たぶん。

振子山からユートピア避難小屋へ向かいます。やっぱりここもひどい。ブッシュの背が低いだけマシだけど。

東谷。落ちることは無いと思うけど、足元はブッシュで不安定なので慎重に歩きました。

右下が親指ピーク。中央右が野田ヶ山。野田ヶ山から左奥に見える尾根を歩いてきたわけです。

ユートピア避難小屋。親指ピークから1時間20分。疲れてしまってペースが大幅にダウンしてしまいました。

ブッシュ漕ぎも踏み抜きも体力を消耗しますが、それでもラッセルよりは楽だと思う。1日で川床からここまで来るのは至難の業かもしれない。

ビバーク装備を担ぐのが無難でしょうか。

三鈷峰。

雪の北壁。この眺めを堪能したかったけど、すぐにガスに巻かれてしまいました。

今シーズンの雪山大山は今度こそこれで終わりです、多分。

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